が、
書いてありました。
この本に。
以前からフェルデンクライスメソッドにちょっと興味があったので、入門の本を読んでみました。
あのね、これ知らない人には怪しいタイトルだと思うので、いっその事タイトルは見ないでくださいw
そしてこの本がどんな本かって簡単にいうと。
「無意識のうちに入ってしまっている、体の無駄な力を抜くためのヒントを教えてくれる本」ですね。これ。
しかもこれ、痛みやツラさに耐えるような厳しい方法じゃないんです。
このフェルデンクライスメソッドって「頑張ったらダメ」なんです。
photo credit: Joaquin Villaverde Photography via photopin cc
本を読むと分かること
感覚神経を敏感にして運動やマッサージの効果UP!
体に関する、こんな疑問。
・ストレッチはなぜゆっくりやる方が効果が高いと言われるのか?(筋トレをゆっくりやるのも同じ原理です。)
・筋トレするとき、”イメージが大事”っていうけどそれはなんで?
・痛みに強い人と弱い人の違いって何?
・マッサージに行くと、自分ではリラックスしているつもりなのに「力を抜いてくださいね」と言われるのはなぜ?
こんな体の疑問への答えが、けっこうたくさん載ってました。実はこれって全部、「感覚神経」の使い方の問題なんですね。ちなみに日常生活にすぐ使えるような、簡単な内容です。
そういえば以前、ロルファー藤本さんの本を読んだときにも、近しい内容が書いてあったなぁ。
【書評】「身体のホームポジション」読みました。 | ”もみほぐし屋”の中のヒト
体にある「運動神経」と「感覚神経」のうち、「感覚神経」に注意を向ける事が大事だよ、っていう話。
筋肉が動くときって、運動神経だけで動いているわけじゃないんですよね。その時に一緒に働いて、「ここの筋肉、今、これだけ動いてるなう。」っていうのを常に脳に伝えているのが「感覚神経」です。
この「感覚神経」の働きって、めっちゃ大事なんですわ。これが。
本の中では運動神経と感覚神経の働きをキャッチボールに例えられてましたが、これがすごく分かりやすいと思います。
当たり前ですけど、キャッチボールって、投げ手だけじゃなく受け手も必要ですよね?感覚神経って、この”受け手”の役割と同じなんですよね。
受け手である感覚神経がもっと良く使えるようになれば、肩こりや腰痛がひどくなる前に体がサインを出すようになります。さらに皮膚感覚も敏感になるので、同じ力で整体やマッサージを受けるのでも効果を感じやすくなりますよ!
なぜ体に無駄な力が入るのか?という疑問への理由
更にこんなお話も。
これについては僕自身も長い間、疑問に思っていたんですけど、その答えの一つになりそうな興味深い一節が。
物事を教え、育てることを「教育」というのですが、社会に適合するためのルールを教える事も「教育」です。
そして、教育という名目の服を着せられて、成長するとともに体がやりたいと思う事ができなくなっていくのです。服といっても、動きを制限する「拘束具」のような服です。
そうして、動きを制限され続けた事で、服がいつの間にか「緊張癖」とか「力み癖」という「鎧」に変わっていくのです。
日本って横並びの教育を好むので、個々を伸ばすというよりも集団生活の中でいかに無難に生きていくか?という教えがメインになっていますよね。
頭を掻いているだけでも、「行儀が悪い」からとやめさせられたり。
背中を弛ませていれば、姿勢をまっすぐにした方が良いと注意されたり。
集団におけるルールや習慣を破れば、集団行動を妨げるものとして非難されてしまう事が多々あります。
これは例として挙げた日常の中での分かりやすい行動ですが、実は社会の中の行き過ぎたルールや規則制度が僕らの本能的な生理的行動を抑えこんでしまっているために、体が常に貴重してしまう、という事もありえるかもしれないですねー。
そういえば整体やマッサージに頻繁に来るお客さんの仕事って、けっこう偏りがあるような気がしてます。個人的な印象ですけども。
職種別の凝り具合とか調査してみたらおもしろいかもなんですけどね。
まとめ
肩凝り・腰痛対策をする前に自分自身の体をもっと敏感にしておくことで、これから行う運動やマッサージの効果も更に高く!
ちなみに以前に金スマでちょこっとやってた、「あべこべ体操」の北洞誠一先生もフェルデンクライスメソッドのプラクショナー(有資格者ってこと)みたいですね。
まだまだ認知度は低いけども、日本でもちょっとずつ浸透してきているみたいです。
”フェルデンクライス”っていうとちょっと難しいアレに聞こえるけど、著者さんの説明が具体的で分かりやすい。体の知識がない方でも読みやすい本でした。