先日、ロルファー田畑さん主催のロルフ・ムーブメントワークショップに参加しました。
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ワークショップのテーマは、
”身体に広がりをもたらす”
photo credit: Chris J Bowley via photopin cc
田畑さんの10シリーズセッションと同様にとても静かなワークショップでしたが、そこから得られたものは今までの自分の価値観を根底から変えるに近い内容でした。
ボディーワークの内容って言葉ではなかなか表すことが難しいコトが多いのですが、自分の備忘録的な目的としてここにまとめておこうと思います。
ワークショップへの参加から得たもの
いろいろと目から鱗的な学びがたくさんありましたよ…
濃い3時間半だったー
今回のワークショップでは2人ペアになり、一方がプラクショナー(施術者)、一方がクライアント(受け手)となりセッションを行いました。
触れる前に意識を探る
言葉で言うと、「触れられる側の意識状態を探求しながら、自分の立ち位置を決める」というような感じ。
うーむ…
言葉だけにすると、自分で書いておきながら意味不明ですね。笑
でもまさに僕自身がこの文字通りの事を実際にやってみて、更にはそこから意識による変化を体感しました。
「ここ、なんか落ち着くなー」
という場所が、どこかしら必ずあるんですよね。
考えてみると今まで、身体に触れる前のクライアントさん側の意識状態について考えてみたことって、ほとんどありませんでした。
そう考えると、いかに自分の施術が自己中だったのか?が分かる気がします…
今回のワークショップでは立ち位置の他にも距離や自分の姿勢、その他、様々な要素をちょっとずつ変化させながら相手にも自分にも心地よい場所を探すという体験をしましたが、これって実は日常生活の中でも無意識のうちに僕らが意識している感覚なのでは?という感じもしました。
「この人の隣にいると、不思議と落ち着く。」
「並んで歩くとき、ちょっとナナメ後ろだと安心する。」
…なんだかちょっと恋愛ドラマに出てくるようなドキドキ?な状況に聞こえますが、これ、決して異性同士の間だけに限りません。笑
その人と自分との、心地よい距離・心地よい位置っていろいろとあるみたいです。
”観る”ということ
しっかりとお互いの意識を確認した後、クライアントさんにほんの少しだけ触れて行くんですが、その触れる場所を選ぶという方法も目から鱗でした。
どこに触れていくかというと、身体全体を見たときに、
”ここ、何だか静かだな…もう少し動きが欲しいな…”
と思うところ。
なのです。
これもおもしろい考え方ですよねー。
僕自身、今までこんな風に考えた事がありませんでした。
でもね、実際に自分でやってみると不思議なことに、ベッドに横になっているクライアントさんの身体の中で、すごく静かな部分って本当にあるんですよねー…驚きでした。
クライアントさんが違和感を訴える部分に触れてみたい気持ちはすごくあるんですが、その気持ちをちょっと我慢しながら、身体がサインを送っている部分に少しだけ触れてみる。そうすると不思議なことに、触れた部分からじわじわと様々な変化が起こってきたんですよね。
まさに僕自身もロルフィングを受けていて感じていた、アレです。
骨盤が開くような感覚があったり、脚が伸びるような感覚があったり、頭の重さがスーっと消えるような感覚があったり、反応のしかたも人それぞれ。
実際に田畑さんがロルフィングセッション内にて行っているものとは全く異なるものだとは思いますが、それでも僕自身にもしっかりと反応が見えた事が衝撃的でした。
触れた後にも余韻を感じる
そして、こんなポイントも。
普通の施術って、触れる瞬間・触れている間が唯一クライアントさんの身体に影響を与えている時間だと思うんですけど、実は触れた後にその余韻を感じつつ離れる、という事も大事だそうです。
実際にやってみた感覚としては、身体に触れた後にゆっくり離れるんだけども、触れた手の感覚だけはそこに残したままスーっと離れるような、そんな感じ。
これについては何でそうなるのか?という理論は、正直、全く分かりませんでした。
でもやってみると確かに、何かが違う感じがするんですよねー…。
その何か?は分からないです。笑
身体って不思議。
変化を見守る
なかなか普通のリラクゼーションなんかでは難しいのが、コレかなと思います。
身体に触れて離れた後に、改めて自分自身が居心地が良いなと思う場所に立ち、触れたあとのクライアントさんの身体の変化をじーっと見守ります。
何も知らずにその光景だけを見ていると、「ん?サボってんの?」と言われてしまうと思うくらいの、ただひらすら”観る”だけの時間なんですよね。
でもやってみて初めて感じたんですけどその時間って実はすごく大事で、全く身体には触れていないのにどんどんと身体の状態が変化していくという、確かな感覚があるんですよ。
僕の場合は10シリーズを受けた際とはまた少し異なり、頭の奥と手先、足先に特に反応を強く感じました。
正座を崩した時に感じる、ちょっと痺れるようなあんな感じ。
リラクゼーションを目的としたサービスを提供している場合は、基本はなるべく身体から手を離さない事が常識。
そうなるとそこまで長時間を観ることに使う事は出来ないですからね…別に時間を確保してやらなくては。
まとめ
ざっ。
と備忘録的に感じた事を挙げてみましたが、実際にワークショップ内にて田畑さんの動きや視線、言葉の節々から吸収させていただけた事は、こちらに書ききれない程多くありました。
まだまだ自分の中でもしっかりと消化しきれていない部分も多いので、改めてしっくりくる表現方法が自分の中で浮かんできた際は追求していこうと思っております。
そして特に感じたのは、こういったワークって、しっかりと順を追って学ぶ事で本当に(僕みたいな何も知らないガキンチョにも)変化を実感できるものなんだなぁという驚き。今回の参加者さんは僕を含めて5人でしたが、僕以外に身体に関するお仕事をされている方は一人だけで、他はみなさん全く別のお仕事、かつロルフィングを未体験という方もいらっしゃいました。
参加者さんは、人によって多少大小の違いはあったものの、全員が全員、何らかの確かな変化や手応えを感じていたようでした。
あ、ちなみに、決して他のみなさんが元々の仕込みメンバーという訳ではないですよ。笑
個人的にはこのワークショップで得た経験を今後、まずは周りの友人や知り合いの同業者さんに体験してもらいながら、更に研究していきたいなと思っております。
いやー身体っておもしろい。
田畑さんは僕のような一般者向けにも小規模のワークショップを開催されていますので、一度参加してみていただくととてもおもしろいと思いますよ〜