ロルファー田畑さんのワークショップを受けてみての感想です〜「目を通してお腹と股関節を緩める」編〜

カラダのこと

Woman Gracefully Falling & Jumping Of Tree In Field

先日、ロルファー田畑さん主催のワークショップに参加させていただきました。僕自身が久々のワークショップ参加ということと、久々に触れるボディーワークでもあったので、やっぱりおもしろかった〜。

ボディーワークは言わば”身体の感覚のトレーニング”とも言えるようなモノなので、ワーク受けて感じる事や身体に起こる変化は人それぞれだとは思いますが、僕個人として感じた事を備忘録としてこちらにまとめておきます。

ワークショップの内容

今回参加したワークショップのテーマは、「目を通してお腹と股関節を緩める」。

眼球を酷使することの多い現代の生活習慣によって,”目”自体に緊張度が高く,それがリセットされないままになっていると,筋膜のネットワークにも影響が及び,全身が無意識に固まってしまいます。多くの関節に余裕がなくなってしまうことにつながりますが,このクラスでは眼球の状態や動きに変化を与え,それがどれほど様々な場所特にお腹周りを制限しているかを体感し,それを解いていく探求のためのワークショップです。

ー田畑さんHPより

目ってね、大事なんですよね(あたりまえ)。

田畑さんのご説明(を、自分なりに咀嚼してみた)によると、目が固まってしまうと全身の関節(ジョイント)も同様に固まってしまい、身体が本来持っているはずの機能を最大限に発揮することが、難しくなってしまうそうです。

うん。今までの10シリーズやムーブメントの経験から、何となくイメージできますコレ。

そして今回のワークショップでは、身体の中でも非常に大きな血管が走っている骨盤周辺・鼠蹊部を解放することで、それによって上半身や視野へと生じる変化を体感してみる、というような内容でした。

実際に行ったワーク内容

全部書くと膨大な内容になってしまうので、ポイントポイントだけをまとめますね。

①クライアントは仰向けになり、その場に身を委ねるイメージでゆっくりと呼吸を行う。プラクショナー側はクライアントと自分自身を見守りやすい立ち位置にて、それを見守る。

②クライアントは片脚を立て、プラクショナー側はそれを軽く支える。そこからクライアントは脚の付け根、股関節あたりを意識的に緩めるイメージを持ち、次第にプラクショナー側に脚を委ねて行く。

③②の反応が落ち着いたら次に、プラクショナー側は鼠蹊部に手で軽く触れ、同様に経過を見守る。その際に触れた手は、鼠蹊部の奥に走る太い血管に働きかけるイメージを持つ。

④クライアントの片手をお腹の上に移動し、その手の上にプラクショナーの手を重ねてしばらく呼吸の波を感じる。クライアントの手が安定したらプラクショナーは手を離し、経過を見守る。

⑤立てていた脚を伸ばし、反対側の脚も同様に行う。

※①〜④の間、適宜、クライアントに首をゆっくりと左右に振ってもらう。

全体の流れはざっとこんな感じ。ポイントは、プラクショナーが脚に触れる際には、本当に脚を”支えるだけ”という部分かな?と思います。「緊張を意識的に緩める」とだんだんと膝立ちにしていた脚が倒れていくこともあると思うんですけど(僕は脚が外に倒れましたが、ペアを組んだパートナーの方の脚は立ったままでした。しかし股関節のジョイント部分が、お尻側に沈んでいく感じがあるといってました)、リラックスして脚をプラクショナーさんに委ねていく感じですね。

だんだんと脚が倒れてくると、自分では力を抜いて楽に脚を立てているつもりであっても「あ。こんなに股関節を緊張させてたんだ…」と初めて気づく。びっくらです。

実際に自分の身体に生じた変化

ワークショップに参加した時はいつもなのですが、ワーク前後ではその変化に自分でも思わず笑ってしまうくらいに身体が変わるんですよね…。いろいろと受けているので身体のアンテナがよくなっているからなのかもしれませんが、今回気がついた変化の一部はこんな感じ。

目の周りの緊張が緩み、視野が広くなった感じがした

視野がね、広がるような明るくなるような物を見ることが楽になるような、そんな感じなんです。そして目が軽くなると同時に頭の中が軽くなったような空洞になったような感覚になり、スッと頭の重さがなくなったような感覚。仰向けに寝ている時には、目の奥の筋肉が緩んだ影響からか、眼球が顔の奥に落ちたような窪んだような、そんな感じもありました。

腰回りにあった重さ・軽い痛みがなくなった

実はここ最近、腰がちょっと重いようなダルいような感じがずっとあったんですが、それがほとんど消えました。ほんとに。恐らく、殿部や大腿部、腸骨筋、大腰筋肉などの緊張が解けたことが理由なのではないかな?と。日頃から座りでの作業が多い人の腰痛は、やっぱり下半身をなんとかせなあかんなーと改めて思いましたなぁ。

膝の裏あたりに感じていた張り・緊張感がなくなった

僕の脚はいつもちょっと過伸展(かしんてん)ぎみだったんですよね。過伸展っていうのは、必要以上にピーンと伸びてしまっている状態。これは足裏からの衝撃を膝が吸収しにくいので、あまりよろしくはない状態なのです。その過伸展ぎみの膝裏が、ワーク後には自然とクッション性アリのちょうど良い緩さになっておりました。しかし緩んだといっても屈伸するような意識的な緩みではなく、無意識なんだけれども、しっかりと足裏からの衝撃を膝で吸収してくれる感じ。

膝がバネになったような、そんな感じです。

肩周りの緊張が解けた。ベッドに深く沈んだ感じ。

脚と骨盤周りが解放されると腰が解放され、次にさらに上半身が次第に解放されていくような、そんな感覚がありました。片側の脚を下ろして逆の脚に移る際にですね、最初に脚を立てていた側の半身だけが、斜めに傾いているような感覚があるんですよ。これは本当にボディーワークを受けた方にしか分からない感覚だと思うんですが、なんかとても不思議で面白い感じなのです。

普段の身体が、いかに緊張しているのか?リアルに体感できると思います。イメージとしては、”身体”という風船に必要以上に空気が入ってしまっていた状態から、空気が抜けて萎んだ感じ。

 

身体の部分ごとの変化はざっとこんな感じですが、呼吸が深くなる感じや首を左右に回した際のスムーズさ、首の筋肉の緩み加減など、書ききれない変化もたくさん。今回のテーマは「目を通して…」でしたが、実際には目はほとんど動かしていないにも関わらず、セッション後には視野や見え方が変化しているから、驚きです。

ワークショップにてセッションを受けてみての感想

下半身の解放が全身の解放へ、ひいては目の解放にまで繋がるとは。なんとも驚きの体験でした。何をするにおいても「腰って大切だよね〜」とはよく言われるものの、まさか股関節やお腹の解放がここまで全身に影響するとは思ってもおりませんでした。

大事ですね〜…股関節。

そして久々にボディーワークを受けてみてやはり改めて思いましたが、身体を緩める・解放することって、やっぱり大切だなぁと。セッション途中にじわじわと変化する身体のおもしろさとその開放感に、セッション中ながらも思わず口元にニヤリと笑みを浮かべてしまうほどでした(もはや変な人)。

ストレッチやマッサージや整体とは異なる、身体の知覚に働きかけるようなボディーワークの世界。未体験の方はぜひとも一度触れてみていただくと、おもしろいですよ。人によっては今までの概念をがらっと覆されるような、新たな発見があるかもしれませぬ。