整体やマッサージ師、さらには健康食品の摂取の際にも使われる事のある
好転反応というワード。
東洋医学の業界では一般的に、
カラダが良くなる際、一時的にだるさやめまい、場合によっては痛みや吐き気、発熱を起こす状態
という説明がされており、つまりは”良くなっている証拠ですよ”と説明されます。
…うん。完全にこれは個人的な考えなんですがね。
この言葉ってさ。施術者の”逃げ”に使われている気がするんですよね。
だってこの言葉使う人たちって、医師ではない、人を診断・治療することが法律的に出来ない方々ですから。
リラクゼーション業界だけにしてみても、施術後にカラダが痛くなるなんて事は本来、あってはならない事だと思うんです。
僕らは”治療”しているのではなく、あくまで”リラクゼーション”を提供させていただいているのですから。「温泉行って肩が痛くなった」なんて、普通じゃないでしょう?
もちろん、医師の言う事が全て正しいと思っている訳でもないですが。
万が一「好転反応」として出たと言われた痛みが、体にとって重大な損傷であった場合、どうでしょう?
マッサージを受けた後の頭痛が、もしかしたら頭の血管の異常だったら?
肩の痛みが、実は神経を損傷した事による痛みだったら?
すぐに正しい対処法を取らなければ、一生モノの疾患になる恐れだってあります。
そんな状況かどうかの判断もしないままに、異常がある状態を「それは好転反応の状態ですね」なんて無責任な事、言ってはいけないと思うんです。あくまで僕はね。
ちなみに僕の見て来た施術者さんたちの中では、整体やカイロの民間専門学校上がりの人ほど、このワードを使いたがる気がします。これをお客さんに説明することで、いかにも「ちゃんと知ってますよ」という印象にもなるんでしょうね。
好転反応というものが実際にあるものだとしても、この業界では安易に使ってはいけない言葉だと思います。
また、以下は参考までに…
好転反応の例として、長時間正座をしたあとに立ち上がる際、足が痺れる事なんかが挙げられる事があります。
これを
”立ち上がることによって足の血行が良くなることで足がしびれる。これは改善の現れであり、足が本来の状態に戻るために現れる変化です。”
なんていうように説明されることもあるそうです。
これって血行がどうこうというよりさ、普段から足の筋肉を使えてないから、正座したときに固まった足の筋肉が足の神経を圧迫した事が原因なんじゃないの??
なんていう風にも捉えられるのですよ。
”良くなるためにしびれる”というのは、ちょっと誇大表現だと思います。
物事の捉え方にはいろいろな角度・表現があります。
くれぐれも要注意を。